迎賓館見学 そしてOB会 - 2023.11.11 Sat

いよいよ本格的な秋となり、世間では同窓会も盛んに行われているようである。本日は以前からお誘いを頂いていたOB会への初めての出席である。過去25回も開催されているこの会は、懇親会の前に「歴史勉強会」と称する様々な施設の見学を毎回企画しており、今回は「迎賓館」である。
あいにくの肌寒い曇り空の中、四ツ谷駅に全員集合して、徒歩で赤坂離宮に向かう。

これは歴史ある建造物を中心に、その景観が保全されるように意図された眺望表示板だ。迎賓館の頂おおむ1kmの路面に置かれ、同様のものが東京駅丸の内駅舎、国会議事堂、明治神宮聖徳記念絵画館の全4か所に設置されているそうだ。

いよいよ正門に到着。ベルサイユ宮殿のような荘厳なデザインに菊の紋章。外柵は現在一部補修工事中である。

迎賓館の見学は予約が必要かと思っていたが、そんなことはなく、休館日と賓客接遇の日以外であればいつでも見学が可能であった。さっそく1500円の入場料を払い、見学を開始する。

迎賓館赤坂離宮は、明治42年に東宮御所として建設された、ネオ・バロック様式による宮殿建築物であり、当時の日本の建築、美術、工芸界の総力がここに結集され、完成した近代洋風建築である。そして平成21年の大規模改修工事の後には、日本の建築を代表するものの一つとして、国宝に指定されている。
堂々たる明治の西洋宮殿を正面から眺める。

そしてこれからが建物内部の見学だが、残念なことに撮影禁止だ。実は見所は内部にあり、様々な部屋、装飾、天井画や壁画、設備、調度品、が素晴らしい。今回は特に建築設計のプロで、迎賓館のガイドを勤められた方からの詳細な説明を頂き、より迎賓館の凄さを理解することが出来た。一般的に、施設を見学する場合、このようなガイドを受けるかどうかで、見たものの価値が一変するので、是非ともボランティアの方の説明を聞くなり、音声ガイドを利用するなりが、お勧めだ。

そして庭に回って噴水。庭からの景色も、周囲のビルなどがほとんど見えず、都心に居ることを忘れる。
迎賓館を2時間、たっぷり見学し、いよいよ本日の懇親会の会場に移動する。
懇親会の会場は、日立社内ではお馴染みの「日立目白クラブ」だ。この施設は、もとは1928年(昭和3年)開設の学習院旧制高等科男子生徒用に建てられた寄宿舎「旧学習院昭和寮」で、英国イートンカレッジの寄宿舎を模範にしたとされており、建築設計は宮内省内匠寮が担当。現在は日立グループの福利厚生施設となっている。

午前の見学の雰囲気を引き継いで、午後からは楽しい食事と懇親の場だ。

懇親会では会員の近況報告や今後のOB会の存続方法などが議論され、多くのOB会が現在直面するような課題が示された。
いずれにしても、関係者の素晴らしい企画によって懐かしい多くの諸先輩にお会いすることが出来た楽しい一日であった。
ありがとうございました。

大井川アプト式鉄道のデザイン - 2023.10.06 Fri

異常な猛暑が続いた今年の夏もやっと終わり、久しぶりの投稿である。
何か急に、懐かしいアプト式鉄道をもう一度見に行こうと思って、静岡県は奥大井の「アプトいちしろキャンプ場」まで出かけた。
このキャンプ場は大自然に囲まれた素晴らしいロケーションに恵まれており、大井川を挟んで対岸に、アプト式鉄道が急傾斜の線路を行き来する姿がキャンプをしながら見渡せる。

朝早くに自宅を出発し、新東名を経由して険しい山道を通ってやっとのことでキャンプ場に到着。静かな渓谷で、始発のアプト式機関車の登場を今か今かと待つ。
さあ、汽笛を鳴らしながらやって来ました。アプトいちしろ駅を出発してから次に長島駅までのわずか一駅の区間が日本一の急傾斜となっており、ここにアプト式のラックレールが敷かれている。機関車はゆっくりと登り続けるので撮影には困らない。

昔は乗客として車内から景色を楽しんだが、今日はこの雄姿を遠くからカメラに収めておきたかった。

このアプト式機関車は日立製作所勤務時代に私がデザインした懐かしい車両だ。1988年当時、オーディオ機器のデザイン経験を経て、鉄道車両など公共機器に担当が変わって間もない頃の事だった。業務としてはカラーリングの提案であったが、何案かのスケッチを描いて提案し、現在のデザインに決定している。一番印象に残っているのは、アプト式鉄道の特徴をアピールするためのロゴも同時にデザインしたことで、これがそのまま採用されていることが嬉しい。アプト式の特徴であるラックレールとギヤが嚙み合ってしっかりと急傾斜を昇り降りする仕組みをデザイン化している。

今考えれば、運よくこのアプト式機関車のデザインに関与することが出来て、本当に良かったと思う。工業製品のデザインに携わっていても、ほとんどの製品は数年で市場から姿を消してしまうが、この機関車は違う。
アプト式鉄道が開通してから既に33年が経過し、当時建設されたダムにも豊かに水が溜まり、奥大井湖上駅など、素晴らしい絶景スポットを創り出している。奥大井周辺を散策し、昔のことを思い出しながら充実した一日を過ごすことが出来た。

大井川の沿線には昔ながらの駅舎が今もしっかり残されている。

帰りに通った山中湖。今朝は富士山頂に初冠雪が記録された日でもある。

さわやかに晴れた初秋の旅でした。

YOKOHAMA - 2023.08.11 Fri

娘夫婦が主人のご両親と一緒に横浜からクルーズ旅行に出かけることになり、その見送りに猛暑の中、横浜まで出かけた。
クルーズ船は今話題のMSCベリッシマ号だ。残念ながら大黒ふ頭に停泊中のこの船を間近で見ることが出来ずに残念。
そこで今回は見送りの前に、自分自身の横浜観光を兼ねて、市内をぶらつき、その後みんなと合流して中華街でランチを楽しむことにした。
埼玉県から横浜に行くには西武線S-Trainが便利だ。何しろ西武池袋線・西部有楽町線、東京メトロ副都心線、東急東横線、横浜高速みなとみらい線と4つの異なる会社の路線を乗り換えなしで一気に走る超便利な特急列車だ。なのでこれを利用しない手は無く、事前にしっかりチケットを予約しておいた。埼玉県の所沢から横浜の元町・中華街駅まで実際の乗車時間は1時間20分、その間、地上や地下を走り、様々な路線の駅の様子も変化に富み、景色を楽しんでいるとあっという間に到着する。
さて、元町・中華街駅に到着後、異人館巡りをする予定で、なんと便利なことにこの駅からエスカレーターを乗り継いで地上に上がると、もうそこは横浜の港を見下ろす山手の「アメリカ山公園」だ。外人墓地の隣にあるこの公園は、美しい薔薇のスポットとして有名で、ここを出発点に異人館巡りを行う。
今日はお盆休みの初日、しかも祭日とあってかなりの人混みを予想したが、さすがにこの暑さ、人影もまばらだ。
冒頭の写真は有名な「山手十番館」。これは新しい建物で、フレンチレストランだ。
そしてその隣にある「山手資料館」。1階、2階の横浜の古い資料や展示物を見学。外人墓地のジオラマが展示されていた。

玄関は鮮やかなタイル張り。

あまりの暑さで、少し涼みたい。そこで入ったのが立派な「ベーリック・ホール」。1930年建築のスパニッシュ風住宅だ。

この建物は見所満載の豪華な屋敷だ。しかも保存がしっかりなされている。
1階の広いリビングルーム横のパームルームに座って暫くの間涼んでいた。とても居心地の良い空間だ。

美しい窓のハンドル。

これもまた美しい四つ葉状の小窓デザイン。

そして2階に移動、イギリス人貿易商ベーリック氏の書斎には立派なタイプライターが。

そしてキッチンや浴室回り。この流しのデザイン、やわらかいこのかたち。

よく手入れされた水栓。


見所たっぷりのベーリックホール、お勧めです。

のんびりと通りを歩き、また元町駅方面に向かう。
途中に左手に外人墓地、右手に教会があり、当時の居留地の面影がそのまま残されているようだ。神戸の密集した感じの北野町異人館エリアよりも広くて、静かで、落ち着きがある。


さて、元町に戻り、中華街でクルーズ乗船の家族と合流だ。山手通りと違い、ここ中華街はさすがに物凄い混雑ぶりだ。

友人に紹介された中華料理店で、無事みんなが集合!。ここで飲茶のランチコースを頂く。全部で10品のお腹いっぱいのコース。
「夏の枝豆ぎょうざ」「なめらか杏仁豆腐」と、ほんの一部を紹介。


以上で、本日の予定は終了。山下公園までみんなを送って、ここでお別れ。
クルーズ楽しんでね。Bon Voyage !!

以上、久しぶりの横浜でした。
ひまわり - 2023.07.16 Sun
都内にて - 2023.06.27 Tue

会社のOBからお誘い頂いた絵画の展示会にやって来た。国立新美術館は初めて訪れる。
乃木坂駅を降りるともう美術館直結の便利さだ。ラッキーなことに梅雨の合間の好天だ。しかし蒸し暑い。

知人の作品をしっかり鑑賞してから、館内をブラつく。この美術館はコレクションを持っていないのがちょっと残念だが、大小さまざまな規模の展示会が、広い施設内で行われている。レストラン、カフェも結構充実している。

この美術館は建築家・黒川紀章の設計。ユニークなガラスのファサード、エントランスロビーの明るい空間は素晴らしい。


美術館を出て、しばらく散歩するとすぐ近くには東京ミッドタウン。そにらにも美術館があるが、気に入った企画展が開催されたらまた来よう。

さて、この暑さの中、長時間歩くのはむしろ危険。夕方からのOBとの会食の前に、ホテルにチェックインしておこう。
以前もそうしたが、せっかく都内に来たのだから、ゆっくりホテルに泊まり、気に入った場所の散策、美術館巡り、写真撮影などを楽しみたい。今回のホテルも前回同様、外苑前の東急ステイ「青山プレミア」だ。
23階の部屋からの眺めも良い。

このホテル、ロビーは13階に有って、そこからは周囲に国立競技場、代々木競技場、神宮の森、そして青山墓地が見下ろせる。
部屋には全自動洗濯機、電子レンジ、食器類などが完備されており、ちょっとした滞在にも便利なホテルだ。
楽しいOBとの会食を済ませた翌日は、ホテルから一駅、表参道周辺を歩く。
昔はこの表参道周辺、青山5丁目にオフィスがあり、何年か通ったのでとても懐かしい。あの頃とほとんど何も変わっていない様子だ。(原宿駅は随分と変わってしまったが)
今回2か所目の美術館は「根津美術館」だ。

青山勤務時代に、近くを何度も通っているのに、気にもかけず今回が初めての訪問だったが、この美術館、最高だ。なぜもっと前に来なかったのか今更ながらちょっと後悔。
隈研吾設計の建築、落ち着いた静かな空間でじっくりと所蔵作品を鑑賞できる。作品は国宝、重文を含めて東洋の古美術がメインで派手さはないが毎回テーマを変えて見応えのある展覧会が開催されているようだ。
今回は企画展「救いのみほとけ・お地蔵様の美術」だ。


根津美術館、不思議と海外からの観光客、欧米人の姿がやけに目立った。仏像や陶器など家族連れで真剣に見入っている姿は興味深い。
この美術館のもう一つの素晴らしさは17000㎡と言われる広大な日本庭園だ。南青山の根津家私邸の面影が残る緑豊かな庭園はじっくり散策したい。


庭園内の様々な石仏、その表情に、つい見入ってしまう。


とても贅沢な時間を過ごせる場所なので、また別の季節に訪ねたい。

懐かしい青山の散策でした。

梅雨の合間の軽井沢 - 2023.06.19 Mon

梅雨の合間に、こゆきちゃんの大好きな旅行に出かける。
今回は新緑が気持ちよさそうな、6月の軽井沢。千ヶ滝のハイキングコースを少し歩いてみた。


清々しくて気持ちが良いのだが、こゆきはあんまり歩いてくれないので、散策は短く済ませた。
ホテルにチェックインしてから、夕食はホテル内ではなく、外に食べに行くことにした。
こゆきはこの場合、留守番となる。もうすっかりこのホテルには慣れてしまった。

ホテルからタクシーで直ぐのところにあるイタリアンレストラン「アダージオ」でコース料理を頂く。
「軽井沢もこの時期が一番いいですよ」とレストランのスタッフが言う。確かに冷房も、必要なく、自然の空気が心地よい。
本日出てきた料理の一部を紹介。




こんな風に、ホテルから出かけて、いろんなレストランを覚えておくと便利。初めてのレストランは入りにくいが、何度か通って慣れてしまえば良い。
さて、翌日はレイクニュータウンのローズガーデン。ちょうどバラのシーズン真っ最中だ。

いろんな種類のバラが一気に鑑賞できる。



こゆきをカートに乗せて園内を散策するが、通りかかる人に「可愛いね」と良く声を掛けられる。ご機嫌なこゆき。




このバラもとても綺麗。

以上、とても満足の2日間でした。

坂野家住宅とローズガーデン - 2023.06.01 Thu

ドローンの操縦練習をたまにやっておかないと、いざいという時に飛ばせなくなる。そこで茨城県の古河市の練習場にやって来た。
愛車のN-VANと操縦中の私をドローンが上空から捉えている。

飛行練習を2時間程度で終了し、せっかく茨城県まで来たのだから、少し観光していくことにした。
今日選んだのは茨城県常総市にある「坂野家住宅」だ。ここは水海道風土博物館坂野家住宅という名称で、江戸時代に建てられた裕福な農家の屋敷だ。大型バスも止められる広い駐車場に車を止め、早速散策を始めた。

1ヘクタールに及ぶ広大な敷地の中を屋敷を探して進む。
この時期の植物、緑が鮮やかだ。

立派な門を抜けると、屋敷が現れる。ここで受付をして、内部を見学させていただく。

右手には農具が色々と保管されている。

当時の生活道具など、しっかり保存されているので、映画やドラマのロケに常に利用されているそうだ。

囲炉裏もかまども立派だ。

国の重要文化財の指定を受けた、この格式高い住宅、様々な居室、広い座敷、など見所が多い。


さて、この坂野家住宅を見学後、直ぐ近くに「坂野ガーデン」というローズガーデンがある。
ここは父母の夫婦と娘夫婦の2世代の家族で作っている庭であり、居住空間でもあるそうだ。里山(林)を切り開いた土地約3000㎡の庭の中で暮らす家族は、日々の暮らしが庭作りで、その成果を一般に公開しているわけだ。

せっかくなので入場料を払って、写真撮影をさせていただく。庭一杯にバラの香りが心地よい。

鮮やかな赤、カメラに捉えられているだろうか?

この場所の素晴らしいところは、出来るだけ自然そのままの中で、花を育てているということだ。なので、散策をしていても、適度なアップダウン、周囲の開放的な景色と、とても気持ちが良くなる。


次々と写真を撮りたくなるが、上手く撮れない。

最後には、雰囲気だけをカメラに収める。

ローズガーデン、ちょうど花の見頃となり始めた、とても良い時期の訪問だった。
そしてもう一度、坂野家住宅の庭を抜けて、竹林を観ながら帰ることにする。

国立西洋美術館 - 2023.04.27 Thu
昔の会社仲間との集まりがあり、それを機に都内に泊まり、翌日はせっかくなので絵を見に行くことにした。

前日の雨がやみ、快晴の青山。ホテルの16階から見る景色はくっきりと鮮やか。
外苑前から地下鉄銀座線を使って上野の公園へ。やって来ました国立西洋美術館。

この国立西洋美術館はル・コルビュジェの建築作品群の一つとして世界遺産に登録されている。この美術館自体も一つの作品として鑑賞できる。

今回の企画展は「憧憬の地ブルターニュ」というテーマでゴーガン、モネ、黒田清輝などの作品が展示されている。
ポール・ゴーガン「海辺に立つブルターニュの少女たち」

クロード・モネ「ポールド=モアの洞窟」

途中様々な変化を見せる館内の展示室


松方コレクションの常設展示では貴重な作品を目にすることが出来る。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「木かげ In the Wood」
人物を多く描いたルノワールにはめずらしい風景画にも、ルノワールらしさが。

エドゥアール・マネ「ブラン氏の肖像」
モダンでおしゃれな絵画だ。

クロード・モネ 「舟遊び」

素晴らしい作品をゆっくり味わいながら見て回ると、結構疲れてしまった。
近くの国立博物館にも寄りたいと思ったが、展示作品の多さ、規模を考えるとまたの機会に回した方が良さそうだ。
上野の森、新緑が勢いよくモリモリと育っている。そして多くの人で賑わって来た。
昨日今日と、久しぶりに都会のに空気に触れて、リフレッシュできた。


前日の雨がやみ、快晴の青山。ホテルの16階から見る景色はくっきりと鮮やか。
外苑前から地下鉄銀座線を使って上野の公園へ。やって来ました国立西洋美術館。

この国立西洋美術館はル・コルビュジェの建築作品群の一つとして世界遺産に登録されている。この美術館自体も一つの作品として鑑賞できる。

今回の企画展は「憧憬の地ブルターニュ」というテーマでゴーガン、モネ、黒田清輝などの作品が展示されている。
ポール・ゴーガン「海辺に立つブルターニュの少女たち」

クロード・モネ「ポールド=モアの洞窟」

途中様々な変化を見せる館内の展示室


松方コレクションの常設展示では貴重な作品を目にすることが出来る。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「木かげ In the Wood」
人物を多く描いたルノワールにはめずらしい風景画にも、ルノワールらしさが。

エドゥアール・マネ「ブラン氏の肖像」
モダンでおしゃれな絵画だ。

クロード・モネ 「舟遊び」

素晴らしい作品をゆっくり味わいながら見て回ると、結構疲れてしまった。
近くの国立博物館にも寄りたいと思ったが、展示作品の多さ、規模を考えるとまたの機会に回した方が良さそうだ。
上野の森、新緑が勢いよくモリモリと育っている。そして多くの人で賑わって来た。
昨日今日と、久しぶりに都会のに空気に触れて、リフレッシュできた。
