九州1周1人旅 第5日 - 2023.03.02 Thu

3月2日(木) 天草から熊本市内へ
今日は良い天気だ。気持ちよく旅を続けられる。
天草の古いホテルでの朝食は典型的な旅館のそれ。最近はホテルのブッフェ方式の朝食が多い中、こういう昔ながらも良い感じだが、ここのは今一つでした。

上天草市の景色の良い複数の橋を渡って、車はいよいよ熊本県の宇土半島に入り、熊本市内に向かう。途中の三角西港の入り江にて。島の断崖が迫り、入り組んだ地形がなかなか良い。

そして綺麗に整備された海沿いの公園にはこんな立派な洋館が建っていた。

これはラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が長崎からの帰途に立ち寄り『夏の日の夢』と題した紀行文の舞台となった洋風旅館、「浦島屋」だ。この地域には珍しい洋風建築で、ホテル廃業後に解体して中国の大連に移築後、またここに復元再建されたものだ。周辺からの景色がとても良い、静かな公園だ。何げなく寄ったところに貴重な文化的遺産があるので、旅は面白い。
引き続き国道57号線を熊本市内に向けて走っていると、左手の島原湾越しに、遠く雲仙岳、(平成新山)が見えた。昨日は雲に隠れて全然見えなかった平成新山を遠くから、しかしダイナミックな景観で、その姿も見せてくれたので感謝。

そうこうしているうちに車はどんどん市街地に入って行き、とうとう熊本市内に到着した。
この街には路面電車が走っている。神戸の昔の市電を思い出して、懐かしい。交差点に入ると×印や+印の見慣れない信号がある。信号待ちで、直ぐにWEBで調べたら、路面電車用の信号と判明、車は気にしなくて良かった。

路面電車のデザインは様々で、レトロな雰囲気の車両もあるが、この車両は「ハイデルベルグ号」だ。熊本市では、ドイツ・ハイデルベルク市と友好都市関係にあり、友好都市締結25周年記念の「ハイデルベルク号」を運行している。ハイデルベルクの街にも城があり、河がありと熊本市と似通っているのだろう。トラムのある街はいい雰囲気を出しているね。

さて、午前中早めに到着したので早速観光を始める。最初は「水前寺公園」だ。水前寺公園というのは水前寺というお寺があるのかと思ったら違ってて、出水神社、水前寺成趣園が正式名で神社の庭園という造りになっており、鳥居をくぐり参道を抜けて公園内に入る。

園内はさすが有名な庭園とあって、手入れがすごく行き届いた名園だ。


見事な松が随所にあり、庭園に詳しい人はじっくり散策を楽しめるだろう。


綺麗な湧き水の池にはたくさんの鯉、鯉の餌を狙って鳩が寄ってくる。


天気も良いので、とても快適な散策を楽しむことが出来た。
復活の熊本城
午後からは熊本城の見学だ。慣れない土地なので、熊本城に便利な駐車場の位置がわからず、時間がかかった。
結局少し離れた場所に駐車し、城に近づいていく。周辺は広い公園になっており、遠足の子供たちが大勢いる。

熊本城は昭和35ごろに鉄骨鉄筋コンクリート造で天守など再建されていたが、平成28年熊本地震で被災し、震災復興のシンボルとして復旧作業が進められ、令和3年3月に天守閣全体が復旧したそうだ。地震による甚大な被害を受け、その復旧・復元は、長い年月と莫大な費用を要することが見込まれていたため「復興城主」という、一般からの寄付金を募る活動も行われている。
見学に当たっては、特別見学ルートのデッキが整備され、バリアフリーで見やすいように配慮がされている。
ここは数寄屋丸二階御広間と言われる建物で、ここには震災による被害が残っている。

現在の見学用のルートはこのようにしっかりしたデッキとなっている。多分、今までと違った角度から見渡せるようになっていて、このデッキの上から、引き続き行われる復興の過程を見ることが出来るのだろう。

修復されて美しい姿を見せる天守。


新たな天守閣は最新技術による耐震補強やバリアフリーが取り入れられるとともに、展示内容や内装も全面リニューアルされたそうだ。

エレベーターで天守まで行けるのは実は有難い。


ということで、熊本城、素晴らしい城だ。天守は復旧したが、周辺、石垣の復旧など、作業はまだまだ継続される。

本日は熊本市内のホテルに泊まり、地元のお店で夕食を取る。本日の走行距離は短めだったので、観光の時間が多めに取れた。

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